研ぎの歴史

古来からら日本に研ぎ文化というものが存在し、和包丁は繊細な日本料理、鉋、鑿などは世界に誇る文化遺産の建築などの分野で活躍してきました。
また、日本の伝統文化である 日本刀の研磨には天然砥石は必需品であります。
近年は、人造砥石も増えてきていますが、研ぎ感、仕上がりには歴然とした差があり、根強い人気があります。

砥石の歴史

砥石の利用は古く、磨製石器の製作に利用された時まで遡り、新石器時代以降、あらゆる年代の遺跡から出土し、もっとも初期の道具の一つであるといえる。
遺跡の出土場所には産しない研磨用と思われる岩石も多く発掘されており、すでに商品としての価値が見出され、砥石として流通していたものと考えられている。
この良質な砥石を用いて日本では高度な研ぎの技術が発達したため、硬度の高い刃物を製作する事が可能になり、これに支えられ、日本刀も発達した。

包丁の歴史

7世紀中〜16世紀中頃は日本刀型(全鋼製・片刃)の包丁が用いられており、主に魚用として使われていた。また、16世紀中頃、野菜用と思われる先の丸い腹が張り出した形の包丁が使われていた。
元禄以後はアゴのついた式庖丁型が主流となり、 文化・文政の頃に菜切・薄刃・出刃等が登場。 その後、柳刃やうなぎ裂きが登場した。現在の和庖丁の形は18世紀初頭〜中頃に確率された。
明治時代、洋式ナイフが日本に渡り(洋式ナイフは一般的に、「牛刀包丁(洋刀包丁)」と呼ばれるようになった。
昭和に入って、洋包丁と和包丁の良いところを併せ持った形状の文化包丁(剣型包丁)が開発され、さらに先端部を丸めた 「三徳包丁」が生まれ、現在の家庭ではこの形が一番多く使われている。